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バックカントリーゲートガイド

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2023年 11月 08日

経験豊富なスキーヤーやスノーボーダーで、忘れられないパウダースノー体験を求めているなら、ニセコのバックカントリー/サイドカントリーゲートは絶対に見逃せません。ニセコユナイテッドのゲレンデマップを見たことがある方なら、リゾート内に点在するさまざまなゲートをご覧になったことがあるでしょう。ゲートは合計11か所(うち2か所はモイワにあります)あり、G1からG11まで番号が付けられ、山全体の非パトロールエリアへのアクセスを可能にしています。これらのゲートはニセコ雪崩情報センター(NAIC)によって管理されており、天候や積雪状況、雪崩のリスク評価などの最新情報を毎日提供しています。NAICは世界でも屈指のオフピステ・バックカントリースキーやスノーボードを楽しむことを可能にしています。この記事では、ニセコのバックカントリーゲートに関する包括的なガイドを紹介し、出発前に知っておくべき情報をすべて紹介します。
 

はじめに

バックカントリーゲートへ向かう前に、十分な準備をすることが重要です。必須ではありませんが、このような地形を滑る際には、正しい雪崩装備を持つことを強く推奨します。必要な装備にはビーコン、ショベル、プローブがあり、雪崩が発生した場合に命を救うための必須アイテムです。これらの装備を持つことで自分自身の安全性が高まるだけでなく、万が一の際には他の人を助けることも可能になります。また、この装備を使用する方法を事前にしっかりと理解しておくことも非常に重要です。

それ以上に、バックカントリースキーやスノーボードに必要な技術と知識を身につけておくことを強くおすすめします。危険な地形や障害物を見極め、適切に進めるスキルは、滑走中のリスクを大幅に減らすことができ、安全な滑りと事故の違いを生む要素となります。バックカントリーが初めての場合は、ガイドを雇ったり、講習を受けたりして、安全を確保しながら体験を最大限に楽しむことを検討してください。

安全上の注意点

ニセコのバックカントリーゲートは、世界でも屈指のスキーやスノーボードを楽しめる場所ですが、同時にリスクも伴います。特に雪崩の危険性は現実的な懸念であり、どのゲートをいつ利用するかについて、常に情報を収集し、慎重に判断することが重要です。出発前には必ずNAICの雪崩情報を確認し、必要な安全装備を携行し、その使い方を理解しておきましょう。

ゲート1 – L字ゲート

ゲート1は、アンヌプリスキー場のトップ、ジャンボ第4ペアリフトのすぐ下に位置し、スキーヤーズライト側にあります。斜面は西から南西向きで、大沢ボウルへと続いています。このゲートを通ることで、間隔の広いツリーランやピークシーズン中の豊富なパウダーにアクセスでき、混雑したゲレンデを避けてツリーランの練習をするのに最適な場所です。コースの下部は、アンヌプリのベースへと戻る自然のハーフパイプ/ガリーにつながっています。このゲートは、中級者以上のライダーにおすすめです。

ゲート2 – アンヌプリ山頂ゲート

ゲート2はジャンボ第4ペアリフトのトップに位置しており、ゲートを出るには少し歩く必要がありますが、それにより素晴らしい地形にアクセスすることができます。ここからは、木々を抜けてゲート1と似たコースを楽しむこともできますが、スタート地点がより高いため、よりダイナミックな滑走が可能です。しかし、よりおすすめなのは、可能な限り右側を高く横切り、中尾根にアクセスする方法です。ここでは開けたパウダーの斜面を楽しむことができます。この尾根はバックボウルと共有しており、尾根を滑る場合もボウルに滑り込む場合も、最終的にはアンヌプリリゾートの麓に戻るもう一つのハーフパイプ/ガリーへと導かれます。

ゲート3 – ヒラフ山頂ゲート

ゲート3は、キング第4(通称「ミートフック」または「ピザボックス」)のトップからアクセスできます。このゲートはアンヌプリ山の頂上へと続いており、リフトのトップから頂上まで徒歩で20~30分ほどかかります。登り始めは比較的急斜面で体力を消耗しますが、頂上に近づくにつれて傾斜は緩やかになり、山頂には山小屋があります。このゲートはバックカントリーの滑走ルートのバリエーションが最も豊富で、ピークシーズンの大雪の日には、多くの人が登っていく列を見ることがよくあります。特に前夜に降雪があった場合には、ここが絶好の場所です。

頂上からは複数の方向に滑り降りることができますが、中には滑走後に徒歩で戻るか、車で迎えに来てもらう必要があるルートもあります。雪の日には方向感覚を失いやすいため、ここで何をするかを正確に把握しておくことを強くおすすめします。

東尾根

山頂(山小屋の横)からHANAZONOリゾート側を向くと、東尾根へと滑り込むことができます。ここは最も簡単なルートで、木が一本もない約300mの標高差を持つ開けた斜面を滑り降りることができます。最終的には森林限界に到達し、そこは通常ゲート4や5からもアクセス可能なエリアです。ここから右方向へ進めば、徒歩での下山を避けて花園第3クワッドに戻ることができます。

より新鮮な雪やロングランを求めるなら、さらに左側へ進むとジャクソン雪庇にたどり着きます。このエリアへ行く人は少ないため、横断する価値は十分にありますが、雪庇が崩れて下部で雪崩を引き起こすことが知られているため、注意が必要です。ここから滑り込むと、いくつもの谷に入り、夏季登山道へと導かれます。その先は、歩いて戻り花花園第3クワッド直下に出るか、さらにローワー・ジャクソンズ方面へ進み、最終的にはHANAZONO第1リフトへ戻ることも可能です。

北斜面

山頂から小屋を回り込み、ワイスホルン側を見ると、目の前に北斜面のボウルが広がります。ここは風の影響を受けやすいため、滑り込む前に硬い雪に注意してください。また、この斜面をあまり下まで滑りすぎると、徒歩で戻るか、もしくは国道58号線まで車で迎えに来てもらう必要があるので注意が必要です。

鉱山の沢(バックボウル)

ゲート3からの登山道が山小屋に向かって緩やかになり始めるあたり、左手に広がる大きなボウルが「鉱山の沢」です。ここは凸状の地形変化や岩、急なガリーの出口などが多く点在しているため、上級者向けのルートとしておすすめされます。

山頂では、アンヌプリ/もいわ側に面した尾根沿いを歩けば複数の急斜面から滑り込みが可能で、登山道からさらに左へ進めば、比較的緩やかな滑走も楽しめます。このボウルは四方から雪が吹き溜まる地形のため、人生最高の滑走を刻めるような豊富なオプションが広がっています。ガリーを通って下まで滑り降りれば、そのままアンヌプリリゾートの麓へ戻ることができます。

西尾根

西尾根は、 このエリアはリゾートに戻るために本格的な登山を要するため、山の中でも最も滑られることが少ない場所です。花園やアンヌプリへ戻るには長い歩行が必要となるため、ここではクライミングスキンやスノーシュー(かんじき)の使用を強く推奨します。 しかし、本気のパウダースノーを求めている人とっては狙い目の場所であり、降雪後数日経っても新雪が残っていることが多いエリアです。この地形にアクセスするには、山小屋から尾根伝いに歩いていきます。右手にはノースボウル、左手にはバックボウルを眺めながら進み、尾根の終点まで行くと、西斜面へと開けた地形が広がっています。

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ゲート4 – 藤原の沢ゲート

キング第4のトップからアクセスできるゲート4は、降雪がある日には特に人気のスポットです。ゲート3ほど長くはありませんが、少しの登山が必要です。その分、混雑しやすい傾向があります。このゲートからは東尾根の下部にアクセスでき、山頂まで登らなくても広大なパウダースノーを楽しめます。ただし、このエリアは山頂からの東尾根の滑り込みポイント直下にあたり、雪崩の走路に位置しているため、常に注意が必要です。

ゲートから真っ直ぐ滑り降りれば、ゲート5の入口を通過して花園第3クワッドのボトムへつながるガリーへと出ます。左にすすむと、東尾根沿いを進むことができ、最終的にはジャクソン雪庇まで到達可能です。ただし、この場合はHANAZONOリゾートへ戻ること難しくなり、夏季登山道やローワー・ジャクソンズ方面へ進むことになります。

ゲート5 – 花園ゲート

花園第3クワッドのトップから簡単にアクセスでき、リフト上部の背後を少し平らに歩くだけで山の東斜面に出られます。ニセコのバックカントリーを初めて体験する人にとって、非常におすすめのゲートです。ゲートから右方向、ガリーの下部に沿って進めば、花園第3クワッドの下を通ってリゾート内に戻ることができます。

また、左へと横切るとすると、藤原の沢ガリーやさらに山の向こう側へ進むことも可能です。ここは比較的傾斜が緩やかで、ピークシーズンには広々としたパウダースノーでの滑走を楽しむのに最適です。さらに森林限界まで進み、右側をキープすればリフトへ戻ることができます。もしくは、ゲートのトップから右へ横断すると、ニセコ全体でも屈指の間隔の広いツリーランを楽しむことができます。

ゲート7 – ええ沢ゲート

ええ沢ゲートはアンヌプリリゾートの左側、ジャンボ第3ペアの下部付近に位置しています。リゾート内からアクセスできるゲートであるため、登山は不要で、入口を除けば比較的緩やかな地形です。すべてのルートはアンヌプリゴンドラの下へ戻るため、中級者がニセコのバックカントリーに挑戦するのに最適なスポットです。

入口から右側をキープすると、リフト下を通る自然のハーフパイプを楽しむことができ、フリースタイルの滑走にもぴったりです。この側には開かれたフォールラインがあり、下部の開かれたパウダースノーエリアへと導かれます。一方、入口から左へ進むと、やや急な斜面と滑りやすい広々としたツリーランが楽しめます。どちらの方向でも、下部の比較的緩やかな地形に出ることができ、深いパウダースノーを満喫することができます。

ゲート8 – 8番ゲート

ジャンボ第4ペアから右側の境界ロープ沿いに下っていくと、ゲート8にたどり着きます。これはリゾートから大沢ボウルへ出る最後のエントリーポイントで、アンヌプリゴンドラのトップから短く横切るこでアクセスすることも可能です。

ゲート8から大沢ボウルへ向かうツリーランは間隔が狭く、上級者向けのコースとなっています。標高差はあまりないため、滑走距離は短めです。しかし、この斜面の向きにより、風がある日や晴れた日でも素晴らしいパウダースキーのコースを楽しむことができます。冒険心のあるライダーは、アンヌプリの麓に続くボウルに到達する前に木々の間で最適なコースを選びながら滑る楽しみがあります。

ゲート9 – ウォーターフォールゲート

花園第2クワッドのトップ、ホリデーコースのスタート付近に位置するゲート9は、素晴らしい木々の間隔が広いtツリーランを楽しめるエリアで、新雪がたっぷりと溜まるスポットです。リフトの左側を抜けて少し歩く必要がありますが、リゾート内の立地から見過ごされがちなゲートです。午後でも新しい滑走ラインを見つけやすく、1日の締めくくりのラストランに最適です。

ゲートから真っ直ぐ滑り込めば、短めですが遊び心のある滑走を楽しめ、ホリデーコースへ出てエースゴンドラまで戻ることができます。この場合、ガリーを越えるために十分なスピードが必要になるため、特に経験の浅いライダーやスノーボーダーは注意が必要です。さらに左へ横切れば、より長い滑走を楽しめる滑走ラインを選ぶことができます。フォールラインに沿って進むと、途中で小川を渡り、左手に滝を見ながら滑り、最終的にHANAZONOリゾートの麓へ戻ることができます。

ゲート11 – ニセコビレッジゲート

ニセコビレッジからアクセスできる唯一のゲートであるゲート11は、山の中腹にあるリゾート内からアクセスできるゲートです。最も簡単にアクセスするには、ニセコゴンドラを利用します。ゴンドラからはワンダーランドチェア方面に向かって滑り、入口を探す必要があります。リフトの左側には短い上り坂があり、その後は長く平らな道が続き、パウダースノーが溜まるガリーへとつながります。ここはニセコでも屈指の滑走スポットで、低標高で木々に囲まれているため、吹雪の日でも良好なコンディションを保ちやすいエリアです。

平らな道を抜けたら、ガリーの左右どちら側にも進むことができ、それぞれ難易度が異なります。左に進むとゴンドラの下を通り、上部には開けたパウダースノーフィールドが広がります。パウダースノーの日には広々とした滑走を楽しむことができ、勢いをつけて滑り降りた後、右側へ押し出される形でガリーへと下りていきます。このエリアはやや急ですが、林間斜面内には素晴らしい雪質が残っています。下部に出ると整備されたゲレンデにつながり、ゴンドラの麓へ戻ることができます。

右側はさらに難易度が高く、ニセコ全体でも屈指の急斜面が楽しめます。尾根線が約300メートル続き、ガリーへ降りるための豊富な滑走ラインが選べます。風による雪の吹き溜まりで、一日を通して新しいラインが見つかることが多く、すべてゴンドラへと戻るルートにつながっています。ただし、この側には強風によってできる有名な雪庇が形成されることがあるため十分注意が必要です。また、春先には日光の影響で亀裂が入ることもあります。

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まとめ

ニセコにはリゾート内でもたくさんの滑走エリアがありますが、世界中から真のパウダーハンターが集まるのは、やはりバックカントリーの地形を滑るためです。中にはシーズンを通して滞在し、整備されたコースを滑るのは3月中旬の春の訪れまで待つスタッフもいるほどです。

中級者以上でバックカントリーの世界に挑戦したいライダーにとって、ニセコは間違いなく世界でも屈指のリゾートです。バックカントリー初心者の方には、ProPeakのチームのような経験豊富なガイドを利用することを強くおすすめします。彼らの専門知識により、不安を解消し、安心して深いパウダースノーを楽しむことができます。また、滑走技術や地形、安全に関する知識も伝えてくれるため、今後の滑走にも大いに役立ちます。

自分たちで探検したい場合は、仲間と一緒に滑ることをおすすめします。ゲート5、7、8から始めるのが特におすすめで、迷う心配が少ないエリアです。雪崩の安全知識をある程度持っていることを強くおすすめし、リスク管理こそが安全な滑走を実現する最善の方法です。深いパウダー滑走に慣れてきたら、さらに多くのバックカントリーゲートを探索し、自分のお気に入りの地形を見つけることができます。

バックカントリーが向いていない場合でも、リゾート内でニセコのパウダースノーを楽しむことは可能です。リゾート内のおすすめパウダーランについてのガイドもチェックして、まだ知らない秘密のスポットを見つけてみましょう。

Blaize Kelly

Blaize Kelly

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