
ホテル総支配人が教える、ニセコで楽しむサイクリングガイド
ニセコでのベストサイクリングルートから、コンビニで買える水分補給アイテムまで。ニセコでのサイクリングに必要な情報をすべてご紹介します!
「ニセコ」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、世界に誇るパウダースノーや美しい羊蹄山の姿、そしてミルク工房の濃厚なチーズケーキやソフトクリームかもしれません。ですが、アジア屈指のスキーリゾートと称されるニセコの魅力はそれだけではありません。混雑を避け、夏に訪れることでまた違った一面を楽しめます。
NISADE | The Luxe Nomad のホテル総支配人、ミルコ・コロベラは、グリーンシーズンのニセコに特別な魅力を感じています。なかでも、自転車で巡るニセコは格別だと語ります。
「私が育った家では、時に人よりも自転車の数の方が多かったんです。父は生涯にわたり熱心なサイクリストで、地元での移動はもちろん、休暇にも自転車を持って行き、各地を走っていました。」と彼は話します。
36歳のとき、ミルコはライフスタイルを変えたいと強く思い、自転車に再び向き合うことを決めました。「プーケットで目が覚めたある日、体重は106キロ。そこで自転車を買って体を鍛え直すことにしたんです。それがすべての始まりでした。」
現在は、ニセコ郷とザ・ヴェール・ニセコが常に最高の状態で運営されるよう管理する傍ら、スーツを脱ぎ、本格的なサイクリングウェアに身を包んで自転車にまたがります。
ここでは、ミルコが「スキルレベルに関係なく、楽しめる」ニセコのサイクリングの魅力をご紹介します。

ニセコのサイクリングシーンはどんな感じですか?
ニセコはサイクリングに必要なものがすべて揃っています。平坦な道、緩やかな丘、急な坂道、そして湖や山、川沿いの息をのむような絶景も楽しめます。さらに、地元の人々はとてもフレンドリーで、どこを走っていてもコンビニや自動販売機があり、いつでも水分補給ができます。
また、交通量がほとんどなく、車や他のサイクリストも自転車に対して非常に注意深く通り過ぎてくれるのも安心です。人気のサイクリングルートには、自転車専用レーンやサイクリングロードも点在しており、安全に快適に走ることができます。
ニセコクラシックは、この地域で最もエキサイティングなサイクリングイベントのひとつですが、その雰囲気はどんな感じでしょうか?
ニセコクラシックのウェブサイトをざっと見て、コースや過去のレース結果を確認するだけでも、このイベントのプロフェッショナルな雰囲気が伝わってきます。金曜日の競技に使用するボディーナンバーや計測チップ等の交付から、土曜日のタイムトライアルイベントに至るまで、運営の高い効率性も実感できました。
今年は6月15日の朝、1,000人以上のライダーがさまざまなカテゴリーや年齢グループに分かれて、過酷な80kmと140kmのコースに挑戦し、会場には熱気あふれるレースムードが漂っていました。
プロフェッショナルや本格的なライダーはもちろんですが、ニセコはゆったりサイクリングを楽しみたい方にも向いていますか?
ニセコでは、自転車で自然の魅力を楽しみたい、初心者から上級者まで、誰でも自由に自然を満喫できる環境が整っています。グラベルバイク、マウンテンバイク、ロードバイク、ツーリングバイクのほか、長い坂道も楽に登れ、より遠くまで足を伸ばせる電動自転車も、手ごろな価格でレンタルが可能です。自分の自転車を持って行く必要はなく、サイクリングと観光を組み合わせた旅も思いのままに楽しめます。
北海道でおすすめのサイクリングコースはどこですか?また、自転車で巡る魅力は何ですか?
ニセコには、羊蹄山をあらゆる角度から眺められる、景色の美しい55kmの周回ルートがあります。このルートはレベルを問わず、気軽に走ることができます。ルート沿いにはカフェやコンビニも点在しており、気軽にひと休みができます。
岩内へ向かうパノラマラインは、より経験豊富なライダーにとって挑戦しがいのあるルートです。私は過去20年間、島国で暮らしてきたため、特に水辺に惹かれます。そのため、北海道では北の余市、南の洞爺湖、西の岩内町といったルートがお気に入りです。
最後に、富良野とその周辺も見逃せません。夢のような湖沿いのルートが谷間やその間に点在する村々を結び、サイクリングで巡るのにぴったりのエリアです。
長いサイクリングの後は、どのように過ごしますか?
自転車を降りたら、まず最初にするのはストレッチ、次にストレッチ、そしてさらにストレッチです。その後、長めのシャワーで体と心をリフレッシュさせます。最後に、回復を早めるためにたんぱく質をしっかり摂ります。
コンビニにはさまざまなドリンクが揃っており、私は長距離ライドの間の水分補給やエネルギー補給として、森永の「inゼリー」に頼ることが多いです。その後の時間は、主に横になって休みながら栄養補給を行い、疲れた筋肉をほぐすためにストレッチを行います。自転車の手入れやメンテナンスも行って一日を締めくくります。
最後に、初めて北海道でサイクリングを楽しむ方に向けて、3つのアドバイスを教えてください。
- 計画はしっかりと: 北海道で快適にサイクリングを楽しむなら、6月上旬から9月下旬までがベストシーズンです。宿泊拠点を決めて周辺を巡るのもよし、サイクリングのルートを計画するのもおすすめです。天気予報にかかわらず、ルートの途中で天候が変わる可能性があるので、長袖の防水ジャケットを持っていくのがおすすめです。
- 自転車のメンテナンスを万全に: 愛車を常に良好な状態に保ち、予備のチューブや携帯ポンプを用意しておくことが大切です。パンクなどのトラブルが起きても、慌てず笑顔で対応できます。準備万端で、サイクリングを存分に楽しもう!
- 情報は力なり: 北海道でのサイクリングを計画するなら、KomootやHokkaidoWildsといったサイトが人気です。また、FacebookグループのJapan Cycling NavigatorやCycling in Japanも、北海道を走ったことがあるサイクリストや、これから走る予定の仲間とつながれる素晴らしいプラットフォームです。

Kissa Castañeda
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